札幌馬主協会

お知らせ・イベント

豊かな色彩と、賑わいを愉しむ札幌競馬

札幌競馬場の最寄り駅であるJR桑園駅。
無料の送迎バスも出ているのだが、私は敢えて競馬場までの10分少々の道のりを歩くことにしている。
いま、地下道や連絡橋で直接駅と繋がった競馬場が多い中、札幌競馬場は駅から公道を歩いて向かえる数少ない競馬場になった。
桑園駅周辺は高層住宅などの開発も一部で進む一方、まだ古い民家や店舗の建屋も残されていて、競馬場へ向かう道すがら、往時のこの場所の雰囲気を偲ばせる風景にも行き会うことが出来る。歩道に立つ街路樹の脇には、ピンク色の色鮮やかなタチアオイが綺麗な花を咲かせ、私たちの目を楽しませる。

花の風景は、競馬場に近づいても続く。競馬場入口から入場門へと続く通路の右手、広々とした場内との風景を隔てる柵には、色鮮やかな花々が飾られており、独特の雰囲気を醸し出している。昨年は、柵の向こうの場内側に真っ白なアジサイの花が無数に咲いており、芝生の緑との鮮やかなコントラストには思わず目を奪われた。場内に入れば、パドックサイドを中心に、花と馬のある風景。札幌競馬場の色彩豊かな風景は、他の競馬場にない独特な雰囲気を醸し出し、私たちの目を楽しませてくれる。

札幌競馬場は、競馬そのものの風景も実に多彩。
パドックでもコース際でも、馬がとても近くて迫力があるし、スタンドの高い場所からはコース全体を一望できる手頃なスケール感も魅力だ。
そんな競馬の風景にも、同じ場所からだけではどうしても見慣れてきてしまう。
そんな向きには、地下道を通ってターフパーク(内馬場)に足を運ぶことをお勧めしたい。
コースを挟んで反対側から見るスタンドの全景は、思いのほか新鮮。ターフパークにも馬券売り場や飲食施設は充実しており、エリア全体は小さな水路や草花、子ども向けの遊び場もあって、あたかも一つの公園のように整備されている。
女性のためのリラックススペース「UMAJOスポット」も、札幌競馬場ではターフパーク内のテラス席に設けられている。

ターフパークからのレース観戦は、一段高くなっている「セイテンスタンド」からの観戦がお勧め。
そこに上がると、普段は芝コースに隔てられて遠いダートコースが、手が届くほど近くに見える。
この場所から、スタンドを背景にしてダートコースで競り合いを演じるレースを見れば、スタンド側から見るものとは全く趣の異なる、新鮮な競馬の風景に出会えるはずだ。

一方、競馬の楽しみはレースが行われている間だけでは終わらない。
競馬観戦の後、酒食をともにしながら仲間と語らい、明日への英気を養う時間も言わば競馬の「延長戦」。
勿論、札幌の場合はすすきのを中心とした繁華街での楽しみを思い浮かべる方も多いと思うが、文字通りの「延長戦」を楽しめる場所として紹介したいのが、競馬の場外発売所「Aiba札幌駅前」に併設されたカフェ&ダイニングバー「スタンピーズ」だ。

札幌駅北口改札から徒歩2分だから、札幌競馬場を出てから最速20分程度で着けるとても便利な場所にあるこのお店。
カジュアルな雰囲気でお酒や食事を楽しみながら、場内に多数あるモニターで放映されているレース映像を見ながら、馬券は在席投票システムにより酒席を離れることなく購入出来るという、競馬ファンや関係者にとっては文字通りの「夢のような」場所なのだ。

今年は、暑熱対策の一環で一部日程において「競走時間帯の拡大」が実施される。
具体的には16時過ぎに札幌競馬の最終レースが終わった後、引き続き18時25分まで新潟競馬が行われることになる。ならば、札幌で最終レースが終わるタイミングで一足先にこの「スタンピーズ」に足を運べば、「0次会」としてグラスを傾け食事を楽しみながら、引き続き馬券を買って新潟最終レースまで競馬を存分に楽しむことが出来る。札幌駅近辺まで来てしまえば、すすきのの繁華街も目と鼻の先。そこから先は目指すお店に移るのもいいし、そのまま「スタンピーズ」に留まれば、引き続きばんえい帯広や高知・佐賀のナイター競馬と馬券も、最後までたっぷりと楽しむことも出来るのだ。

わずか7週、されど、かけがえのない開催14日間。
今年も札幌競馬場では、わくわくするような色彩ある風景、そして人々との出会いと賑わいに、きっと行き会えるに違いない。そんなふくらむ期待感を胸に、札幌の夏本番を告げる競馬の幕開けを、いま心待ちにしているところだ。

 

 

坂田 博昭(さかた ひろあき)

【プロフィール】
1968年東京生まれ。ブロードキャスター。
グリーンチャンネル『中央競馬中継』キャスターを18年間勤めたあとは、「競馬を契機に人々が集まる場所」をテーマに、全国の競馬場や場外発売所での予想イベントなど「現場」での仕事にも注力。日本に数名しかいない、フリーランスのカーリング実況アナウンサーの草分け的存在でもある。

馬産地でサラブレッドセールのシーズンが始まりました

5月の札幌競馬場でのトレーニングセールを皮切りにサラブレッドセールが始まり

7月からは本格的に馬産地北海道でセールが続く季節になります。

 

7月8日、9日は苫小牧市で2024セレクトセールが開催されました。

 

7月8日(月) 1日目 1歳セッション

当日の朝の天気は雨が降っていましたが

上場馬の展示時には雨は落ち着き、

セール開始にはセレモニーが行われたのち、本せりを開始しました。

 

最高価格馬は上場番号100

父キタサンブラック・母デルフィニアⅡの牡駒で、590,000,000円でロデオジャパンに購買されました。

牝馬の最高価格は上場番号71 アスコルティ2023

(父キタサンブラック)は、(株)ダノックスによって400,000,000円で購買されました。

 

 

 

種牡馬別では

高額上位10傑の中に4頭の産駒を送り込んだエピファネイアが12頭の産駒で2,218,700,000円。

 

牡馬、牝馬の最高額馬を送り出したキタサンブラックも同じ12頭で1,917,300,000円を売上げ、

 

昨年の当歳セッションで20頭の産駒を売却したコントレイルは8頭で1,094,500,000円。

 

また、初年度産駒が早くもJRAで勝ち上がっているサートゥルナーリアは

11頭で1,071,400,000円を記録。

 

この4頭は上場馬すべてが購買されました。

 

 

1日目  1歳

上場頭数 233頭(牡137、牝96)

売却頭数 224頭(牡133、牝91)

売却率は7年連続9割超となる96.1%

総売上額はレコードだった昨年の13,365,000,000円円をさらに上回る14,497,000,000円でした。

 

 

 

 

 

 

7月9日(火) 2日目 当歳セッション

 

1日目とは変わり天気に恵まれ、少し蒸し暑さもありました。

牧場から移動を終えた当歳たちはお疲れの様子で

母馬に見守られながら、芝生に寝転がる姿もが多く見られました。

 

 

この日も、前日の1歳セール同様に終始活発な競り合いがおこなわれ、

売却総額は過去最高だった昨年(147億8,000万円)に迫る144億2,100万円(税別)、

売却率は2022年度(95.3%)を上回るレコードとなる96.7%、

平均価格は昨年(6,748万8,584円)に次ぐ6,242万8,571円(税別)、

中間価格も歴代最高の4,200万円(税別)という、1歳セールに続きレコードずくめの結果となりました。

 

最高価格馬は、シュネルマイスターの半弟 No.364 セリエンホルデの2024 父キタサンブラック

会場から1億円の声がかかると一気に競り上がり、最後は4億1,000万円で落札されました。

 

2日目  当歳

上場頭数:239頭(牡156頭、牝83頭)

落札頭数:231頭(牡149頭、牝82頭)

売却率:96.7%(牡95.5%、牝98.8%)

売却総額(税別):14,421,000,000円(牡10,457,000,000円、牝3,964,000,000円)

平均価格(税別):62,428,571円(牡70,181,208円、牝48,341,463円)

中間価格(税別):42,000,000円(牡48,000,000円、牝38,000,000円)

最高価格(税別):410,000,000円 No.364 セリエンホルデの2024 父キタサンブラック 牡・鹿毛・2024/02/12

父キタサンブラック 母セリエンホルデ 母父Soldier Hollow

落札者:田畑 利彦 氏

販売者:(有)ノーザンレーシング

 

 

 

7月22・23・24は静内のHBA北海道市場にて

セレクションセールが開催されます。

〈上場日割〉

7月22日(月)プレミアムセッション140頭 №. 1~140

7月23日(火)181頭 №.141~321

7月24日(水)180頭 №.322~501

【 計 501頭/牡353、牝148】

 

詳細は主催者ホームページでご確認下さい

函館競馬が始まりました

北海道シリーズ函館競馬が6月8日(土)から始まりました。

初日の今日は好天に恵まれ、
場内は心待ちにしていた大勢の競馬ファンで賑わっていました。

イベントはこちら

今後の函館での重賞レースは

6月9日(日)  JRA70周年記念 函館スプリントステークス(GⅢ)
7月13日(土) 函館2歳ステークス(GⅢ)
7月14日(日) 函館記念(GⅢ)

となっています。

トレーニングセールがJRA札幌競馬場で開催されました

5月21日(火) 公開調教9:00~/せり13:30
HBA日高軽種馬農業協同組合主催のトレーニングセールがJRA札幌競馬場で開催されました。
今年は上場頭数が昨年より少ないことから公開調教とセリを1日でまとめて開催となりました。

今年度は計86頭(牡50頭/牝36頭)が上場。
公開調教は小雨の中始まり午前9時よりスタート、上場馬は4クルーに分かれて2ハロンと1ハロンのタイムが計測されました。

公開調教タイム結果

当初の予定より30分遅れでセールはスタート。
来場者は昨年と同様くらい入り、オンラインビットでの購買登録者数は昨年よりも少ないなかではありましたが、オンラインでの入札音は活発で会場内に響き渡りました。

オンラインビッドされた馬の頭数:10頭

【HBAトレーニングセール2024】
上場頭数:86頭(牡50頭、牝36頭)
落札頭数:61頭(牡38頭、牝23頭)
売却率:70.93%(牡76.0%、牝63.9%)
売却総額(税込):465,740,000円(牡309,320,000円、牝156,420,000円)
平均価格(税込):7,635,082円(牡8,140,000円、牝6,800,870円)
最高価格(税込):27,500,000円(No.26- ヴァッサーマン2022)
牡 鹿毛 2022/2/15生
父イスラボニータ 母ヴァッサーマン(母父ノヴェリスト)
落札者:望月 健二郎 氏
販売者:村上 欽哉 氏

ジェイエス冬季繁殖馬セールが開催されました

株式会社ジェイエスが主催する「冬季繁殖馬セール」が1月24日に静内の北海道市場で開催されました。

 
    

    

上場頭数は39頭(受胎馬18頭、空胎馬21頭)で

中でも注目を浴びたのは、
昨年会場を盛り上げたシゲルピンクダイヤの半妹のシゲルピンクルビー。
本馬は2021年のフィリーズレビュー(G2)の勝ち馬でJRA3勝の成績の持ち主。
 
姉の落札額には届きませんでしたが、過去10年では二番目の高額となる1億4500万円(税込1億5,950万円)で
未供用馬としては史上最高落札額となりました。

 

株式会社ジェイエスの大西セールスマネージャーはセール後のインタビューで
「馬主様からの未供用馬の上場申込みが増えてきて繁殖馬セールの存在が認知されてきたと思っています。
売り主様への周知をもっと広めて、より市場が活発化され業界全体の勢いにつなげていきたい。」
と話しました。
 

【ジェイエス冬季繁殖馬セール2024 成績】(税込)

上場頭数 受胎馬 18頭
     空胎馬 21頭

売却頭数 受胎馬 12頭
     空胎馬 12頭

平均価格 受胎馬 2,347,583円
     空胎場 16,014,167円

最高落札馬
シゲルピンクルビー(父モーリス、母ムーンライトベイ)
落札者   ノーザンファーム  159,500,000円

馬産地懇親会が開催されました

秋も深まった10月30日(月)、
第19回になる馬産地懇親会が、馬産地日高の静内エクリプスホテルで開催され
この日は約110名ほどの協会員が参加しました。

今年は最高勝率調教師として連続でJRA賞を受賞している中内田 充正 調教師を講師に迎え、
「一ホースマンとして」という講演内容で登壇いただきました。

講演会後半は、
受講者から事前に募ったアンケートを基に、岡部玲子キャスターの進行で、

海外各地で修行を送った経験から海外と日本の調教方法・考え方の違い
調教方法からレースの選び方、厩舎スタッフに求めること・・・

など、馬に関すること以外にも関わる厩舎で働くスタッフの教育に至るまで
競馬産業従事者ならではの質問が沢山寄せられ

一つ一つの質問にも丁寧にお答えいただきました。

17時から始まった講演会は盛況のうちにその後立食懇談へ移り
中内田調教師を囲み参加者同士交流を深めました。

繁殖牝馬セールが開催されました

ノーザンファームミックスセール

10月24日(火)に苫小牧のノーザンホースパークにて秋晴れの中ノーザンファームミックスセールが開催されました。
当歳とのミックスセールが昨年から始まり,今年2年目になります。

 

10時半からスタートした当歳馬セッションでは、44頭が上場しました。


 

当歳の最高落札額馬は、秋華賞・ヴィクトリアマイルで2着の成績を持つファインルージュを半姉にもつ
上場番号5番 パシオンルージュの2023(父 エピファネイア)が8,400万円でKYカンパニーに落札されました。

 

【当歳】
上場頭数  44頭
落札頭数  44頭
平均価格  34,727,273円
売却総額  1,528,000,000円
最高落札馬  パシオンルージュの2023(父 エピファネイア) 84,000,000円
(税抜)

昨年に引き続き二部形式で行われ
上場した全頭が落札された当歳セッションのあとは繁殖牝馬セッションに移行し、65頭が上場。

 

繁殖牝馬の最高落札額馬は、キズナを受胎中の
上場番号101番 ミアマンテ(父 キングカメハメハ)が6,200万円で小笹芳央氏に落札されました。

【繁殖】
上場頭数  受胎馬  39頭
空胎馬  2頭
未供用馬 24頭
落札頭数  受胎馬  36頭
空胎馬  2頭
未供用馬 22頭
平均価格  受胎馬  15,319,444円
空胎馬  5,000,000円
未供用馬 8,227,273円
売却総額  受胎馬  551,500,000円
空胎馬  10,000,000円
未供用馬 181,000,000円
最高落札馬 ミアマンテ(父 キングカメハメハ)キズナ受胎 62,000,000円
(税抜)

ジェイエス繁殖馬セール

翌25日(水)には静内神森のHBA北海道市場にてジェイエス繁殖馬セールが開催されました。

 

株式会社ジェイエスは今年6月で設立50年を迎え、競走生活を終えた牝馬にも価値がある、ということを広く認知させる目的で立ち上げられた繁殖馬のセールは長い歴史になります。

史上初、無敗の牝馬三冠を達成したデアリングタクトの母デアリングバードがこのセールの取引馬であったことは記憶に新しく、血の引き継ぎが昨今の競馬発展の要因の一つになっていることを証明しています。

 

 

今年の最高落札額取引馬は
上場番号3番 フライングレディ(父 ディープインパクト)ラブリーデイ受胎 45,100,000円
(税込)
で(有)コスモヴューファームに落札されました。

上場頭数  受胎馬  147頭
空胎馬  34頭
落札頭数  受胎馬  112頭
空胎馬  19頭
平均価格  受胎馬  5,777,946円
受胎馬  4,201,421円
売却総額  受胎馬  647,130,000円
空胎馬  79,827,000円
最高落札馬 フライングレディ(父 ディープインパクト)ラブリーデイ受胎 45,100,000円

(税込)

株式会社ジェイエスは来年の1月にも冬季繁殖馬セールを開催する予定です。
詳しくは主催者ホームページをご確認ください。

オータムセールが開催されました

10月16日~17日の2日間に渡って本年の1歳市場最後となるオータムセールが北海道市場で開催されました。
初日は新規申込みの馬が対象で、2日めは本年に開催された国内1歳市場に申込歴のある馬が対象の
全238頭が上場されました。

〈1日目〉

北海道の冬が少しずつ近づいてきているのを肌で感じる季節になりました。
明るい昼間でも夕方のように馬たちの影が長く見えます。

オータムセール初日の朝は日差しが出ていたもののそのうち雨雲が低く垂れ込み、セール開始の12時になると強い風とともに雨が降り始め、変わりやすい秋の天気はその後も降ったり止んだりの繰り返しでした。
比較展示が晴れている間に終えられたのは幸いだったといえるでしょう。

この日の最高落札馬は
上場番号193のジャポニカスタイル2022(父 スワーヴリチャード)
新種牡馬リーディングを独走中のスワーヴリチャード産駒としては唯一の上場馬とあって
牝馬ながら激しい競り合いの末、オンラインから応札した河野勇樹氏が19,800,000円の値をつけ落札しました。


【1日目成績】

上場頭数:197頭 (牡81頭、牝116頭)
売却頭数:155頭 (牡66頭、牝89頭)
売却率:78.68%
平均価格:4,402,129円
売却総額:682,330,000円
最高価格:19,800,000円
NO.193 ジャポニカスタイル2022  牝
父スワーヴリチャード 母ジャポニカスタイル (母父キングズベスト)

落札者 河野 勇樹 氏
販売者 (株)Blooming Farm
(税込)

〈2日目〉

この日も雨が降ったり止んだりの天気。

この日の最高落札馬は近親に重賞勝ち馬を複数持つ
上場番号343のアドマイヤマリリン2022(父 パイロ)が18,700,000円で宮崎 俊也 氏に落札されました。

【2日目成績】

上場頭数:238頭 (牡120頭、牝118頭)
売却頭数:175頭 (牡93頭、牝82頭)
売却率:73.53%
平均価格:4,402,129円
売却総額:682,330,000円
最高価格:18,700,000円
NO.343 アドマイヤマリリン2022  牡
父パイロ 母アドマイヤマリリン (母父アグネスタキオン)

落札者 宮崎 俊也 氏
販売者  高橋 義浩 氏
(税込)

2023年度の全てのセールを終え、古川市場長は終わりのインタビューで1年を振り返り

好調の1歳市場に対しトレーニングセールは上場頭数が100頭なければ今後開催を見直さなければならなくなること、サマーセールの頭数過多の改善が急務であることに議論を進めることなど話をしました。

また、オータムセールの最高額落札がオンラインであったことに関しても触れていました。
近年、若い年齢層の新規馬主が増え、それがオンラインビットの参加者数にも反映されているのか、

オータムセールでは1,086名の購買登録者数がありそのうちオンラインビットにログインした人は69名。
オンラインからの応札があった馬は72頭いて、そのうちオンラインが最終落札だった馬は18頭でした。

現地で実際の馬を見て、という考え方はもちろんのことですが
来場しなくても安心して馬を購入できる市場になってきたことを実感します。

【オータムセール2023成績】

上場頭数:435頭 (牡201頭、牝234頭)
売却頭数:330頭 (牡159頭、牝171頭)
売却率:75.86%
平均価格:3,977,000円
売却総額:1,312,410,000円
最高価格:19,800,000円
NO.193 ジャポニカスタイル2022  牝
父スワーヴリチャード 母ジャポニカスタイル (母父キングズベスト)

落札者 河野 勇樹 氏
販売者 (株)Blooming Farm
(税込)

2023年は特に、異常な気候に振り回された開催が多く悩まされました。
そんな中、落札された馬たちを記録するカメラマンの方々は丸一日外で真っ向勝負で挑んでいました。


雨がたたきつける日はカメラにビニールを被せ、寒い時はカイロをバッテリーに貼り
40度にもなる酷暑でも、炎天下の中撮り続けていた姿が印象に残ります。

市場長が120点をつける2023年北海道市場が無事終わりました。
関係者の皆様、お疲れさまでした。

今後は繁殖馬セールが開催の予定。

10/24 にはノーザンファーム ミックスセール が ノーザンホースパークで
10/25にはジェイエス 秋季繁殖馬セール が 北海道市場で開催されます。
詳しくは主催者ホームページにてご確認ください。

セプテンバーセールが開催されました

9月19日から21日までの3日間にわたり静内の北海道市場にてHBAセプテンバーセールが開催されました。

開催前日に中山競馬場で行われたセントライト記念(G2)の優勝馬であるレーベンスティールは、
2021年セプテンバーセールでの取引馬であったことから
セールが活気づく追い風になるのではと期待のうちに幕を開けました。

 

 

 

19日(火) 1日目

No.1~195

先月に開催されたサマーセールは猛暑の中の開催でした。
さすがに9月中盤ともなると本来の北海道らしい気候に戻ったように思えましたが
大気は不安定なまま。

セール開始の12時から土砂降りの雨が降りはじめ、
ステージには雨に濡れた人馬がお目見えし、
場内にいても外の様子が容易に想像できるほどでした。

それでも購買者の方々は雨合羽を纏いながら一頭一頭を真剣な眼差しで見ていました。

 

時折激しい雷が交じる本格的な降りとなりましたが、やがて夕方になると雨足も落ち着きました。

 

初日の最高額落札馬は初年度産駒の活躍が目立つスワーヴリチャード産駒の
上場番号47番 ヒシストーミイ2022 (若林 順一氏生産)で
2,500万円で(株)キャピタル・システムに落札されました。

 

売却率が67.96%と、ここまでのセールと比べると控えめなスタートとなりました。

 

【1日目成績】
上場頭数:181頭 (牡78頭、牝103頭)
売却頭数:123頭 (牡58頭、牝65頭)
売却率:67.96%
平均価格:5,870,244円
売却総額:722,040,000円
最高価格:27,500,000円
NO.47 ヒシストーミイ2022  5/4生 牡
父 スワーヴリチャード 母ヒシストーミイ(母父Stormy Atlantic)
落札者 (株)キャピタル・システム
販売者 若林 順一 氏
(税込)

 

20日 (水)2日目

No.196~396

 

朝から晴れたものの途中急な通り雨に見舞われましたが
そんな雨をものともしないような活発なせり上げが続き
売却率は8割を超え、前日の低調を払拭する成績となりました。

 

2日目の最高額落札馬はおじにJRAを5勝しているエーブダッチマンをもつ
上場番号279番 パッション2022 ((有)大北牧場生産)で
2,145万円で(株)ジュエリーピコに落札されました。

 

この日を終えた時点で昨年のHBA主催の全セールの売上総額を上回りました。

 

【2日目成績】

上場頭数:178頭 (牡88頭、牝90頭)
売却頭数:147頭 (牡72頭、牝75頭)
売却率:82.58%
平均価格:5,890,612円
売却総額:865,920,000円
最高価格:21,450,000円
NO.279 パッション2022  5/24生 牡
父エスポワールシチー 母パッション (母父アフリート)
落札者 (株)ジュエリーピコ
販売者 (有)大北牧場
(税込)

 

 

21日(木) 3日目

No.397~585

最終日もぐずついた天気で曇からやがて雨へと変わりました。

気温はさほど下がらなかったものの、
天候に関わらずセールの最後まで落札馬の記念撮影を行うカメラマンの方々にとっては終了が20時を過ぎたサマーセールと違って
3日間を通して17時付近でセールが終わったことは救いだったに違いないと思います。

(写真は後日落札者に届けられます)

 

最終日の最高額落札馬は人気のシニスターミニスター産駒
上場番号474番 ピエノフィオレ2022  ((有)宮内牧場生産)で
2,200万円で定蛇 邦宏 氏に落札されました。

 

【3日目成績】

上場頭数:173頭 (牡75頭、牝98頭)
売却頭数:132頭 (牡59頭、牝73頭)
売却率:76.30%
平均価格:5,495,000円
売却総額:725,340,000円
最高価格:22,000,000円
NO.474 ピエノフィオレ2022  4/20生 牡
父シニスターミニスター 母ピエノフィオレ(母父キングカメハメハ)

落札者 定蛇 邦宏 氏
販売者 (有)宮内牧場
(税込)

3日間のセールを終えたあとのインタビューで古川市場長は

「景気・生産過剰などの要因でどこかで購買成績が下がるのではないかと心配していたが、
売却総額・平均価格はレコードを更新した。

上場頭数が少ない中、購買者数は多く自然にせり上がる形になりセプテンバーセールも引き続き盛況となった。」と驚きを隠せない様子でした。

 

市場で売買された馬たちの活躍が物語るように、リーズナブルな価格で高素質の馬が買える市場の傾向になって購買者が自分で選ぶ楽しみを味わえる傾向になっているのではないか。
今後も生産者には繁殖牝馬の質の向上を啓蒙したい」と生産者へ呼びかけました。

 

購買登録者はオンライン参加の64名を含め1,134名で
オンラインでの活発な応札も定着しつつあることにも触れていました。

オンラインビッド応札数  268ビット
オンラインにて落札された数  19頭

 

また、インタビュー中に記者からは
サマーセールの暑さと終了時間について多くの質問があったのに対し
サマーセール終了後からより具体的に対策を考えていることを明言していました。

 

記録的な猛暑、局地的な大雨に落雷と気候変動のあおりを受け、北海道の涼しい夏神話が崩れたことを
思い知らされた今年の夏でした。

 

これらが要因と考えられる市場施設内の精密機器が大きな影響を受けたものの、
『セールを止めてなるものか』という関係者たちの執念の元、通常通りに今回のセールが開催されていた事実があったことを知る人は、少ない。

 

【2023セプテンバーセール成績】

上場頭数:532頭 (牡241頭、牝291頭)
売却頭数:402頭 (牡189頭、牝213頭)
売却率:75.56%
平均価格:5,754,478円
売却総額:2,313,300,000円
最高価格:27,500,000円
最高価格:27,500,000円
NO.47 ヒシストーミイ2022  5/4生 牡
父 スワーヴリチャード 母ヒシストーミイ(母父Stormy Atlantic)
落札者 (株)キャピタル・システム
販売者 若林 順一 氏
(税込)

 

来月は今年度の1歳せり最後となるHBAオータムセールが10月16日~17日に開催されます。
詳細は主催者ホームページをご覧ください。

今年の札幌競馬が終了しました

記録的な暑さに見舞われた今年の北海道の夏。今年の札幌競馬を写真で振り返ります。

   

うだるような暑さがまだ残る9月3日の最終レース。
ダートの土埃が舞い上がる中、
本年度の札幌競馬が終了しました。

 

恒例の最終レース後の馬場開放を待つ長い列は
地下歩道の方まで続いていました。

  

 

8月26・27日には2023ワールドオールスタージョッキーズが開催されました。

成績は以下の通りです。

 

優勝 岩田望来騎手(初出場)

2位 レイチェル・キング騎手

3位 武豊騎手

ポイントランキング

また、出場騎手を「WAS選抜(外国騎手・地方競馬代表騎手チーム)」と「JRA選抜(JRA代表騎手チーム)」に分け、チームの合計得点を競う対抗戦ではJRA選抜が7回連続で勝利しました。

 

今年の入場人員は19,185人でした。(JRA勝馬投票券発売速報より)

来年もまたお会いしましょう!

1 2 3 4 5 6 12