札幌馬主協会

お知らせ・イベント

オータムセールが開催されました

10月16日~17日の2日間に渡って本年の1歳市場最後となるオータムセールが北海道市場で開催されました。
初日は新規申込みの馬が対象で、2日めは本年に開催された国内1歳市場に申込歴のある馬が対象の
全238頭が上場されました。

〈1日目〉

北海道の冬が少しずつ近づいてきているのを肌で感じる季節になりました。
明るい昼間でも夕方のように馬たちの影が長く見えます。

オータムセール初日の朝は日差しが出ていたもののそのうち雨雲が低く垂れ込み、セール開始の12時になると強い風とともに雨が降り始め、変わりやすい秋の天気はその後も降ったり止んだりの繰り返しでした。
比較展示が晴れている間に終えられたのは幸いだったといえるでしょう。

この日の最高落札馬は
上場番号193のジャポニカスタイル2022(父 スワーヴリチャード)
新種牡馬リーディングを独走中のスワーヴリチャード産駒としては唯一の上場馬とあって
牝馬ながら激しい競り合いの末、オンラインから応札した河野勇樹氏が19,800,000円の値をつけ落札しました。


【1日目成績】

上場頭数:197頭 (牡81頭、牝116頭)
売却頭数:155頭 (牡66頭、牝89頭)
売却率:78.68%
平均価格:4,402,129円
売却総額:682,330,000円
最高価格:19,800,000円
NO.193 ジャポニカスタイル2022  牝
父スワーヴリチャード 母ジャポニカスタイル (母父キングズベスト)

落札者 河野 勇樹 氏
販売者 (株)Blooming Farm
(税込)

〈2日目〉

この日も雨が降ったり止んだりの天気。

この日の最高落札馬は近親に重賞勝ち馬を複数持つ
上場番号343のアドマイヤマリリン2022(父 パイロ)が18,700,000円で宮崎 俊也 氏に落札されました。

【2日目成績】

上場頭数:238頭 (牡120頭、牝118頭)
売却頭数:175頭 (牡93頭、牝82頭)
売却率:73.53%
平均価格:4,402,129円
売却総額:682,330,000円
最高価格:18,700,000円
NO.343 アドマイヤマリリン2022  牡
父パイロ 母アドマイヤマリリン (母父アグネスタキオン)

落札者 宮崎 俊也 氏
販売者  高橋 義浩 氏
(税込)

2023年度の全てのセールを終え、古川市場長は終わりのインタビューで1年を振り返り

好調の1歳市場に対しトレーニングセールは上場頭数が100頭なければ今後開催を見直さなければならなくなること、サマーセールの頭数過多の改善が急務であることに議論を進めることなど話をしました。

また、オータムセールの最高額落札がオンラインであったことに関しても触れていました。
近年、若い年齢層の新規馬主が増え、それがオンラインビットの参加者数にも反映されているのか、

オータムセールでは1,086名の購買登録者数がありそのうちオンラインビットにログインした人は69名。
オンラインからの応札があった馬は72頭いて、そのうちオンラインが最終落札だった馬は18頭でした。

現地で実際の馬を見て、という考え方はもちろんのことですが
来場しなくても安心して馬を購入できる市場になってきたことを実感します。

【オータムセール2023成績】

上場頭数:435頭 (牡201頭、牝234頭)
売却頭数:330頭 (牡159頭、牝171頭)
売却率:75.86%
平均価格:3,977,000円
売却総額:1,312,410,000円
最高価格:19,800,000円
NO.193 ジャポニカスタイル2022  牝
父スワーヴリチャード 母ジャポニカスタイル (母父キングズベスト)

落札者 河野 勇樹 氏
販売者 (株)Blooming Farm
(税込)

2023年は特に、異常な気候に振り回された開催が多く悩まされました。
そんな中、落札された馬たちを記録するカメラマンの方々は丸一日外で真っ向勝負で挑んでいました。


雨がたたきつける日はカメラにビニールを被せ、寒い時はカイロをバッテリーに貼り
40度にもなる酷暑でも、炎天下の中撮り続けていた姿が印象に残ります。

市場長が120点をつける2023年北海道市場が無事終わりました。
関係者の皆様、お疲れさまでした。

今後は繁殖馬セールが開催の予定。

10/24 にはノーザンファーム ミックスセール が ノーザンホースパークで
10/25にはジェイエス 秋季繁殖馬セール が 北海道市場で開催されます。
詳しくは主催者ホームページにてご確認ください。

セプテンバーセールが開催されました

9月19日から21日までの3日間にわたり静内の北海道市場にてHBAセプテンバーセールが開催されました。

開催前日に中山競馬場で行われたセントライト記念(G2)の優勝馬であるレーベンスティールは、
2021年セプテンバーセールでの取引馬であったことから
セールが活気づく追い風になるのではと期待のうちに幕を開けました。

 

 

 

19日(火) 1日目

No.1~195

先月に開催されたサマーセールは猛暑の中の開催でした。
さすがに9月中盤ともなると本来の北海道らしい気候に戻ったように思えましたが
大気は不安定なまま。

セール開始の12時から土砂降りの雨が降りはじめ、
ステージには雨に濡れた人馬がお目見えし、
場内にいても外の様子が容易に想像できるほどでした。

それでも購買者の方々は雨合羽を纏いながら一頭一頭を真剣な眼差しで見ていました。

 

時折激しい雷が交じる本格的な降りとなりましたが、やがて夕方になると雨足も落ち着きました。

 

初日の最高額落札馬は初年度産駒の活躍が目立つスワーヴリチャード産駒の
上場番号47番 ヒシストーミイ2022 (若林 順一氏生産)で
2,500万円で(株)キャピタル・システムに落札されました。

 

売却率が67.96%と、ここまでのセールと比べると控えめなスタートとなりました。

 

【1日目成績】
上場頭数:181頭 (牡78頭、牝103頭)
売却頭数:123頭 (牡58頭、牝65頭)
売却率:67.96%
平均価格:5,870,244円
売却総額:722,040,000円
最高価格:27,500,000円
NO.47 ヒシストーミイ2022  5/4生 牡
父 スワーヴリチャード 母ヒシストーミイ(母父Stormy Atlantic)
落札者 (株)キャピタル・システム
販売者 若林 順一 氏
(税込)

 

20日 (水)2日目

No.196~396

 

朝から晴れたものの途中急な通り雨に見舞われましたが
そんな雨をものともしないような活発なせり上げが続き
売却率は8割を超え、前日の低調を払拭する成績となりました。

 

2日目の最高額落札馬はおじにJRAを5勝しているエーブダッチマンをもつ
上場番号279番 パッション2022 ((有)大北牧場生産)で
2,145万円で(株)ジュエリーピコに落札されました。

 

この日を終えた時点で昨年のHBA主催の全セールの売上総額を上回りました。

 

【2日目成績】

上場頭数:178頭 (牡88頭、牝90頭)
売却頭数:147頭 (牡72頭、牝75頭)
売却率:82.58%
平均価格:5,890,612円
売却総額:865,920,000円
最高価格:21,450,000円
NO.279 パッション2022  5/24生 牡
父エスポワールシチー 母パッション (母父アフリート)
落札者 (株)ジュエリーピコ
販売者 (有)大北牧場
(税込)

 

 

21日(木) 3日目

No.397~585

最終日もぐずついた天気で曇からやがて雨へと変わりました。

気温はさほど下がらなかったものの、
天候に関わらずセールの最後まで落札馬の記念撮影を行うカメラマンの方々にとっては終了が20時を過ぎたサマーセールと違って
3日間を通して17時付近でセールが終わったことは救いだったに違いないと思います。

(写真は後日落札者に届けられます)

 

最終日の最高額落札馬は人気のシニスターミニスター産駒
上場番号474番 ピエノフィオレ2022  ((有)宮内牧場生産)で
2,200万円で定蛇 邦宏 氏に落札されました。

 

【3日目成績】

上場頭数:173頭 (牡75頭、牝98頭)
売却頭数:132頭 (牡59頭、牝73頭)
売却率:76.30%
平均価格:5,495,000円
売却総額:725,340,000円
最高価格:22,000,000円
NO.474 ピエノフィオレ2022  4/20生 牡
父シニスターミニスター 母ピエノフィオレ(母父キングカメハメハ)

落札者 定蛇 邦宏 氏
販売者 (有)宮内牧場
(税込)

3日間のセールを終えたあとのインタビューで古川市場長は

「景気・生産過剰などの要因でどこかで購買成績が下がるのではないかと心配していたが、
売却総額・平均価格はレコードを更新した。

上場頭数が少ない中、購買者数は多く自然にせり上がる形になりセプテンバーセールも引き続き盛況となった。」と驚きを隠せない様子でした。

 

市場で売買された馬たちの活躍が物語るように、リーズナブルな価格で高素質の馬が買える市場の傾向になって購買者が自分で選ぶ楽しみを味わえる傾向になっているのではないか。
今後も生産者には繁殖牝馬の質の向上を啓蒙したい」と生産者へ呼びかけました。

 

購買登録者はオンライン参加の64名を含め1,134名で
オンラインでの活発な応札も定着しつつあることにも触れていました。

オンラインビッド応札数  268ビット
オンラインにて落札された数  19頭

 

また、インタビュー中に記者からは
サマーセールの暑さと終了時間について多くの質問があったのに対し
サマーセール終了後からより具体的に対策を考えていることを明言していました。

 

記録的な猛暑、局地的な大雨に落雷と気候変動のあおりを受け、北海道の涼しい夏神話が崩れたことを
思い知らされた今年の夏でした。

 

これらが要因と考えられる市場施設内の精密機器が大きな影響を受けたものの、
『セールを止めてなるものか』という関係者たちの執念の元、通常通りに今回のセールが開催されていた事実があったことを知る人は、少ない。

 

【2023セプテンバーセール成績】

上場頭数:532頭 (牡241頭、牝291頭)
売却頭数:402頭 (牡189頭、牝213頭)
売却率:75.56%
平均価格:5,754,478円
売却総額:2,313,300,000円
最高価格:27,500,000円
最高価格:27,500,000円
NO.47 ヒシストーミイ2022  5/4生 牡
父 スワーヴリチャード 母ヒシストーミイ(母父Stormy Atlantic)
落札者 (株)キャピタル・システム
販売者 若林 順一 氏
(税込)

 

来月は今年度の1歳せり最後となるHBAオータムセールが10月16日~17日に開催されます。
詳細は主催者ホームページをご覧ください。

今年の札幌競馬が終了しました

記録的な暑さに見舞われた今年の北海道の夏。今年の札幌競馬を写真で振り返ります。

   

うだるような暑さがまだ残る9月3日の最終レース。
ダートの土埃が舞い上がる中、
本年度の札幌競馬が終了しました。

 

恒例の最終レース後の馬場開放を待つ長い列は
地下歩道の方まで続いていました。

  

 

8月26・27日には2023ワールドオールスタージョッキーズが開催されました。

成績は以下の通りです。

 

優勝 岩田望来騎手(初出場)

2位 レイチェル・キング騎手

3位 武豊騎手

ポイントランキング

また、出場騎手を「WAS選抜(外国騎手・地方競馬代表騎手チーム)」と「JRA選抜(JRA代表騎手チーム)」に分け、チームの合計得点を競う対抗戦ではJRA選抜が7回連続で勝利しました。

 

今年の入場人員は19,185人でした。(JRA勝馬投票券発売速報より)

来年もまたお会いしましょう!

サマーセールが開催されました

8月でも30度を超す日が少なく『涼夏小雪の郷』と謳っている静内でも、南からきた暖気の影響で今年は猛暑日が
続く夏となり温度、真夏日数ともに過去最高を計測。
サマーセールが丁度そのピークに当たってしまった形となりました。
2023年サマーセール5日間の現地のリポートをお送りします。

 

屋外には所々にミスト装置が設置されていましたが、暑さの軽減までには至らなかった様子。

 

新型コロナウィルス感染拡大防止が緩和され、マスクの規制が緩和されたのは訪れた人にとってせめてもの救いで
した。
セール主催者ではミストだけではなく、年々購買者向けのサービスを講じています。
レストランもその一つで、年々出店のバリエーションを増やしているのも好評です。

 

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21日(月)
NO.1~NO.294

上場頭数が一番多い初日は朝から快晴で蒸し暑く、「本州より暑い」という声があちこちで聞こえました。
北海道の涼しい夏を期待していた人にとっては予想外の暑さに驚いたことでしょう。
午前中行われた比較展示の後、セール開始の12時からは
無敗で南関東三冠を制したサマーセール出身馬、ミックファイア号の表彰式が執り行われ、その活躍が追い風とな
るかのように熱いセールが幕を開けました。
NO.203は静内農業高等学校からナリタトップスター2022が上場。
落札された後には生徒たちに拍手が送られました。

この日の最高落札馬は
(有)村田牧場生産の NO.162 スルターナ2022で2,860万円でした。

カタログ上の全ての馬の上場が終わったあとは再上場の馬たちがせり落とされましたが
馬が途中まで帰ってしまっていたことから到着するまでにしばらく待ち時間がありました。
幸い遠くまで行っていなかったことからほどなくしてセール会場に到着し、落札。
無事サマーセール初日を終えました。
終了時刻は20時半を回っていました。

 

【1日目成績】
上場頭数 284頭 (牡144頭、牝140頭)
落札頭数 224頭 (牡117頭、牝107頭)
売却率  78.87% (牡81.25%、牝76.43%)
売却総額(税込) 1,424,280,000円(牡1,000,120,000円、牝424,160,000円)
平均価格(税込) 7,113,661円(牡8,137,179円、牝5,994,486円)
最高価格(税込) 28,600,000円
NO.162 スルターナ2022  4/6生 牡
父 キタサンブラック 母 スルターナ(母父キングヘイロー)
落札者 鈴木 昭和 氏
販売者 (有)村田牧場
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22日(火)
NO.295~NO.587
2日目も朝から暑く30℃超え。
それでも購買者は朝からの比較展示で真剣に見て回っていました。

 

この日の最高額落札馬は
NO.527 ブラックカシミール2022で (有)バンブー牧場生産  3,410万円でした。

数回システムが止まりましたが問題なく19時半に終了、
セールが終わるまでずっと暑い一日でした。

 

【2日目成績】
上場頭数 285頭 (牡167頭、牝118頭)
落札頭数 212頭 (牡123頭、牝89頭)
売却率  74.39% (牡75.42%、牝74.39%)
売却総額(税込) 1,556,940,000円(牡1,003,530,000円、牝553,410,000円)
平均価格(税込) 7,344,057円(牡8,158,780円、牝6,218,090円)
最高価格(税込) 34,100,000円
NO.527 ブラックカシミール2022  3/29生 牡
父 スワーブリチャード 母 ブラックカシミール(母父バブルガムフェロー)
落札者 (有)ノルマンディーファーム
販売者 (有)バンブー牧場

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23日(水)
NO.588~NO.869
高温予想だが朝は蒸し暑さが軽減されたかと思いきや
じりじりと日差しが容赦なく照り付ける日でした。

 

 

 

昼近くに暑さはピークに達し、会場外の気温計では40度を示していました。
暑さは夜まで続き、19時半に終了。

この日の最高額落札馬は
NO.860 ミスエンピリカル2022 高岸順一生産で 4620万円でした。

【3日目成績】
上場頭数 268頭 (牡151頭、牝117頭)
落札頭数 213頭 (牡126頭、牝87頭)
売却率  79.48% (牡83.44%、牝74.36%)
売却総額(税込) 1,774,960,000円(牡1,221,880,000円、牝553,080,000円)
平均価格(税込) 8,333,146円(牡9,697,460円、牝6,357,241円)
最高価格(税込) 46,200,000円
NO.860 ミスエンピリカル2022  4/7生 牡
父 シルバーステート 母 ミスエンピリカル(母父プリサイスエンド)
落札者 ザ・チャンピオンズ
販売者 高岸 順一 氏
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24日(木)
NO.870~NO.1155
会場は朝から暑くなる予感。
購買者の数が一番多い日のように見受けられました。

案の定気温はぐんぐん上がり、機材が熱で故障する場面も。
体感でも一番暑く、ニュースでも北海道は記録的暑さを観測と取り上げられるほどで
馬も人も汗だくになっての一日。

セールも盛況のうちに20時過ぎに終了しました。
この日の最高落札額馬はNO.1084 バルスピュール2022 小島牧場生産で5,400万円でした。

 

【4日目成績】
上場頭数 270頭 (牡144頭、牝126頭)
落札頭数 214頭 (牡119頭、牝95頭)
売却率  79.26% (牡82.64%、牝75.4%)
売却総額(税込) 1,927,640,000円(牡1,323,520,000円、牝604,120,000円)
平均価格(税込) 9,007,664円(牡11,122,017円、牝6,359,158円)
最高価格(税込) 59,400,000円
NO.1084 バルスピュール2022  3/8生 牡
父 キタサンブラック 母 バルスピュール(母父チーフベアハート)
落札者 秋元 竜弥 氏
販売者 (有)小島牧場

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25日(金)
NO.1156~NO.1426
サマーセール最終日。
引き続き厳しい暑さは続いていましたが、心なしか空が高くみえました。

  

この日の最高落札額馬は2,530万円で(有)大島牧場生産の NO.1275 コシミノダンサー2022 でした。

 

【5日目成績】
上場頭数 261頭 (牡148頭、牝113頭)
落札頭数 205頭 (牡123頭、牝82頭)
売却率  78.54% (牡83.11%、牝72.57%)
売却総額(税込) 1,406,350,000円(牡958,650,000円、牝447,700,000円)
平均価格(税込) 6,860,244円(牡7,793,902円、牝5,459,756円)
最高価格(税込) 25,300,000円
NO.1275 コシミノダンサー2022  3/11生 牡
父 ホッコータルマエ 母 コシミノダンサー(母父ハーツクライ)
落札者 尾田 信夫 氏
販売者 (有)大島牧場
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【現地メモ】
サラブレッドセールの開催中の、あまり知られていない裏方のお仕事を紹介します。
一日300頭にのぼる上場馬たちが過ごす厩舎ですが、
セールが終わった直後から次の日の上場馬を迎えるための準備が始まります。

生産者は馬を馬運車に積んだあとに使用した寝藁を掃除して馬房の前に出して帰ります。

一日のセールが終わると、
普段は牧草ロールを作るためのトラクターが厩舎地区に出動します。

馬房前に山のような寝藁を巻き取っていき、ある程度の容量がたまるとロール状にし、
ニワトリの卵のように地面に落とします。その様はまさしく産み落とす、といった感じ。
産み落とされたロールは、フォークの付いたトラクターによって運び出されていきます。

また、人々が残していったお弁当の容器や使い終わったカタログなどの一般ごみは、せりが終わるまで待機していた新ひだか町の清掃車が各厩舎を回り回収していきます。

 

その作業は毎日せりが全部終わってから作業が始まるので、深夜まで及ぶことがあります。

最終日。

最後の上場馬が立ち去ったあと、セール会場では全関係者へ向けた労いの拍手がおこります。

外で働く人達の元にも届いていますように。

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総合成績

購買登録者数 1,657名(内、オンライン123名)

上場頭数 1,368頭 (牡754頭、牝614頭)

落札頭数 1,068頭 (牡608頭、牝460頭)

売却率  78.07% (牡80.64%、牝74.92%)

売却総額(税込):8,259,350,000円(牡5,459,630,000円、牝2,799,720,000円)

平均価格(税込):7,733,474円(牡8,979,655円、牝6,086,348円)

最高価格(税込):59,400,000円

24日上場No.1084 バルスピュール2022 (父キタサンブラック)

 

 

最高落札額こそ歴代1位に届かなかったものの、
売上総額、平均価格、中間価格、気温まで、記録的だった今年のサマーセール。

暑さで機器がダウンする場面や、
厩舎のブレーカーが落ちて節電も呼びかける事態もみられましたが
セール自体はオンラインビット※も積極的に利用され、比較的スムーズに全工程を終了することができました。

※総オンラインビット数 860BID(昨年は361BIDでした)
オンラインによって落札された馬は67頭いました

 

古川市場長は5日間を振り返り、
「牝馬が高く売れる傾向もみられてよかった。
来年に向けての課題としては生産頭数が増えている中、1日の上場頭数を減らして終わる時間を考えたい。
開催を6日にするなりスムーズにいくよう日程を決めたい。」
と話していました。

売買の決済や馬の引き取り日程などの兼ね合いも考えると簡単にはいかないようですが
当歳せりを復活させることも今後視野に入れるそうです。

 

サマーセールを振り返ると課題点も多くみられ
一日のうちでも終盤頃はビットが上がらないという傾向も気になるところ。

記者からは、来場者の数が多く、展示の際に馬との接触が危惧されるとの指摘がありました。

北海道でもエアコンが必須になってきた昨今を考えると、変化していく地球の気候変動にも対応していかなければならないと感じさせられたサマーセールでした。

 

サラブレッドセールは次回、9月にセプテンバーセールを控えています。
詳細は主催者ホームページから御覧ください。

 

HBAセプテンバーセール

9/19 (火)No.1~No.195

9/20(水)No.196~No.396

9/21(木)No.397~No.585

展示 8:30~

せり 12:00~

 

第2回札幌競馬が開催

比較的涼しいとされる北海道の夏も、今年は異様な暑さに見舞われていますが

北海道シリーズも熱戦を繰り広げています。

 

 

 

 

いよいよビッグレース札幌記念を控え第2回札幌競馬も見逃せません!

 

8/20     第59回「札幌記念」(GⅡ芝2000m)

8/27    「キーンランドカップ」(GⅢ芝1200m)

8/26・8/27 「2023ワールドオールスタージョッキーズ

9/2     「札幌2歳ステークス」(GⅢ芝1800m)

 

 

 

 

新型コロナウィルス感染症の規制が緩和され

昨年よりも多くの競馬ファンや家族連れが競馬場に足を運び夏らしい賑わいをみせています。

 

札幌開催後半もイベントが満載になっていますのでどうぞお楽しみください!!

 

セレクションセールが開催されました

月25日(火)、26日(水)に新ひだか町静内の北海道市場にて今年も2日間にわたりセレクションセールが開催されました。

 

セレクションセールは血統基準と、日本市場唯一の実馬検査によって選抜された1歳馬たちが上場するプレミアム市場です。

 

選定の基準となるのは

・血統

・馬体検査

・セール当日に合わせたコンディション

とされています。

 

今年は新型コロナウィルス感染症の流行がひと段落し、久しぶりに入り口での入場制限が解除されました。

 

7月24日(月)比較展示

 

最高気温は27度に近く、じっとしていても汗が滲み出てくる蒸し暑い日になり、会場の中では「暑いですね」が挨拶の決まり台詞になっていました。

 

11時から17時まで全頭の前日展示が実施され、じっくりと各馬をチェックできる比較展示も行われました。

  

 

1日目

時折、小雨がぱらつく蒸し暑い日となった初日。

 

セール前には、2019年のセレクションセール出身で2023年度の大阪杯(G1)を制したジャックドール号の表彰式が行われ古川雅且市場長から関係者に記念品が贈られたあと、いつもより1時間遅らせた11時からセールが開始しました。

 

先に行われたセレクトセールの勢いをそのままに1頭目から3千万台の高額取引からスタート。

セール終了の16時半まで活発なせりが続きました。

 

この日の最高落札額馬はセレクションセール史上2位となる上場番号84番の カリーニョミノルの2022(牡・父シニスターミニスター・㈲フジワラファーム生産)の1億340万円(税込)で、今福洋介氏に落札されました。

 

 

 

 

 

【1日目成績】

上場頭数:149頭 (牡112頭、牝37頭)

売却頭数:139頭 (牡105頭、牝34頭)

売却率:93.29%  

平均価格:23,452,950円  

売却総額:3,259,960,,000円

(税込)

 

2日目

快晴となりましたが前日ともに北海道でも珍しい暑さに見舞われたセレクションセール最終日。

昨日の終了時点で売却率は93.29%。

気温に負けずこの日のセールも熱く盛り上がりました。

  

 

 

2日目の最高価格は

報知杯フィリーズレビューを優勝したエーポスを半姉に持つ、上場番号224番ストライクルート2022(牡、父エピファネイア・㈲フジワラファーム生産)の6,600万円(税込)で、吉岡実氏に落札されました。

 

 

【2日目成績】

上場頭数:146頭 (牡100頭、牝46頭)

売却頭数:132頭 (牡93頭、牝39頭)

売却率:90.41%  

平均価格:22,359,167円  

売却総額:2,951,410,000円

(税込)

 

【2日間成績】

上場頭数:295頭 (牡212頭、牝83頭)

落札頭数:271頭 (牡198頭、牝73頭)

売却率:91.86% (前年87.38%)

売却総額:6,211,370,000円

平均価格:22,920,185円

最高価格:103,400,000円

 

(税込)

 

2日間の開催を終え、古川市場長はインタビューで

「上場馬の質が上がり、選りすぐりの馬だというのが購買者に認知されたのだと思う。

初めて2日間共に売却率が9割を超え、選定の甲斐があった。

セレクトセールの流れからきた購買者にはリーズナブルに見えたのではないか。」

と話していました。

 

地方競馬を舞台にダート3冠が来年から始まることに加え大井で無敗の3冠馬ミックファイア(2019年サマーセール取引馬)が誕生したこともありダート系の種牡馬が高額になるケースが目立ったことにも触れていました。

今セールの最高落札馬の父もミックファイアと同じシニスターミニスター。

このミックファイア自身がオンラインでの応札で落札されたということも興味深いところです。

 

オンライン購買登録者数  46人  

        応札数  152ビット

        落札数  7頭

 

セレクションセールの進行はスムーズに終わり、両日とも16時半には終了しました。

 

次回、8月のサマーセールは上場頭数が多く、各日終了時間が遅くなることが予想されますのでご参加予定の方はご留意ください。

 

HBAサマーセール2023 開催概要 

 

セレクションセール2023開催情報

7月25日(月) 前日展示日 11:00~17:00【比較展示11:00~15:30】 【前日展示スケジュール

● 展示される馬は、2日間の上場馬のうち、前日入厩可能な馬のみとなりますので、ご了承ください。
● 購買者受付にて購買登録番号章の引き渡しを行っております。
● 市場内レポジトリーも同時間帯にご利用いただけます。
● 前日展示実施に伴い、セール当日の比較展示は行いませんので、ご了承ください。

(セール当日は、午前8時より下見時間として馬房前にてご希望の馬を引き出してご覧になれます。)

 

7月25日(火) 第1日目 № 1~155 / せり 11:00~
7月26日(水) 第2日目 № 161~311 / せり 11:00~

結果速報はこちら 【結果速報
せりのライブ中継はこちら live.jbis.or.jp(Youtube)
詳細は主催者ホームページをご覧ください日高軽種馬農業協同組合北海道市場(HBA)

札幌競馬開催始まる

北海道シリーズは7月22日から舞台をいよいよ札幌競馬場に移します。

重賞レースは以下の通り、熱いレースが期待されます。

7月30日  クイーンS(GⅢ)
8月6日   エルムS(GⅢ)
8月20日  札幌記念(GⅡ)
8月27日  キーンランドカップ(GⅢ)
9月2日  札幌2歳S(GⅡ)

施設管理のチェックと馬場調査(芝の状態などの確認)が行われました。
大規模な芝の張替えを行った札幌競馬場芝コースが競馬ファンの皆様をお迎えいたします。

イベントの詳細はこちら

セレクトセールが開催されました

 

去る7月10日、11日に2日間に渡り苫小牧市のノーザンホースパークにて今年もセレクトセールが開催されました。

 

7/10(月)1日目

朝早くから各厩舎外で上場馬の展示が行われ、購買者たちがお目当ての馬を真剣な眼差しでチェックしていました。 

セールのはじまり直前にはドバイワールドCなど数々のタイトルを勝ったウシュバテソーロ号や、天皇賞(春)を優勝したジャスティンパレス号などセレクトセール出身馬8頭の表彰式が行われました。

 

 

10時から1歳セッションが開始。

1頭目からいきなり2億を超える高額取引からスタートしました。

世界ランキング1位のイクイノックスを輩出したキタサンブラック産駒6頭や

一昨年に亡くなったドュラメンテのラストクロップ14頭にも注目が集まり、上場した全頭が完売しました。

 

1歳の最高額は3億1,000万円で取引された2頭で

上場No.4 インクルードベティの2022(牡、父キタサンブラック)が(株)ダノックスに、

上場No.20 パレスルーマーの2022(牡、シルバーステート)がTNレーシングに落札されました。

  

 

【1歳馬成績】

上場頭数:222頭 (牡130頭、牝92頭)

売却頭数:216頭 (牡126頭、牝90頭)

売却率:97.3%  ※前年95.3%

平均価格:61,875,000円  ※前年 57,972,973円

売却総額:13,365,000,000   ※前年  12,870,000,000円

(消費税別)

 

7/11(火)2日目

2日目は当歳セッションが開催。

 

今にも雨粒が落ちそうな厚い雲の下でしたが、8時からの比較展示中は降られることもなく、草の上でまだ離乳前の当歳たちは寝そべるなどして本番前にリラックスモード。

中でも三冠馬コントレイル産駒が初上場ということもあり注目が集まっていました。

 

 

 

当歳セッションの最高価格馬は、

上場No.360 コンヴィクションⅡの2023(牡、父コントレイル)で(株)ノースヒルズがセレクトセール史上3位となる5億2000万円で(株)ノースヒルズが落札しました。


 

 

2番目に高額で取引されたのはこの日の上場1頭目にお目見えした上場No.301ファディラーの2023(牡、父キタサンブラック)でインターホースが3億8000万円で落札しました。

 

日高地区から上場した馬からも売却額として史上最高額を叩き出したのも印象に深く、

㈲グランド牧場生産の 上場No.329バイバイベイビーの2023(牡、父コントレイル)が3億3,000万円で前田晋二氏に、

㈲村田牧場生産の上場No.327アメージングムーンの2023(牡、キタサンブラック)が1億9,000万円で(株)NICKSに落札されました。

 

 

 

最終上場馬が1億越えするなどセールは最後まで盛況のうちに幕を閉じました。

 

【当歳馬成績】

上場頭数:231頭 (牡137頭、牝94頭)

売却頭数:219頭 (牡129頭、牝90頭)

売却率:94.8%    ※前年95.3%

平均価格:67,488,584円  ※前年57,300,000円

売却総額:14,780,000,000円  ※前年12,892,500,000円

(消費税別)

 

2日間の総売り上げは昨年の記録を大幅に更新した281億4500万円。

1億円を超える取引は35頭(前年28頭)で昨年のレコードを塗り替える成績となりました。

セールを終えた後のインタビューで吉田照哉会長代行は

「驚きに近い。円安の影響により海外からの購買が多くなるかと思っていたが日本人の競馬に対する想い、いい馬を持ちたいという意欲により凄いせりになったのではないか。」と話していました。

 

 

【2日間開催合計】

上場頭数:453頭

売却頭数:435頭

売却率:96.0%    ※前年95.3%

平均価格:64,488,584円  ※前年57,634,228円

売却総額:28,145,000,000円  ※前年25,762,500,000円

(消費税別)

 

 

 

 

 

 

函館競馬が始まりました

今年も北海道シリーズが6月10日より、函館競馬場からスタートしました。

 

初日は曇り空の北海道らしいまだ肌寒い気候の中にもかかわらず

待ちわびた大勢のファンが競馬場に集まりました。

 

 

函館開催は7月16日まで12日間開催の予定で

最終週の7月15日にはJRA2歳重賞競走の函館2歳S(G3)が、

16日には函館記念(G3)を控えています。

函館競馬場では各種イベントが盛り沢山です。

詳しくは主催者ホームページからご確認ください。